
ナポリといえば、やはり怖い街という印象をお持ちの方が多いのではないでしょうか?イタリアンマフィアの巣窟という感じで、南部の中でも結構危険な位置づけをされている地域として知られています。これは、インターネット上でも同様の話題を耳にします。

ただ、実際にナポリに訪問するとそんなに危険な雰囲気は感じません!
もちろん、強盗などの被害数は結構あるものなのですが、きちんと気をつけて歩けば危険過ぎるという程のところではないのです。私の場合も、実際にタクシー被害にあった経験があります。詳しいことをお話すると、目的地まで向かうのに、わざわざ遠回りされたことはあります。ただ、これは日本でもよくある話ですよね・・。

先入観をもって、ナポリという素晴らしい土地に訪問しないのは大変もったいないです!とにかく風景が非常に綺麗ですし、海辺で腰を掛けているだけでハッピーな気分になるものです。また、魚介類に美味しいものが多く、ピザも非常に美味しい!更に夜のフリットなんか最高ですよ。そしてだめ押しにワインです!
気候的には結構寒いので、なるべく厚着で訪れたほうが良い土地なのですが、自然とハッピーにさせてくれる素晴らしい場所です。

なぜナポリに行ったのか?それは単に食事や観光として訪問しているのではなく、弊社の主力アイテムとなっているイルカンパゴ社があるためです。
(イルカンパゴの詳しい解説はこちら)
イルカンパゴはミラノを始めとするイタリア各地に直営ショップを構えており、世界的なブランドのOEMシューズ製造も請け負っています。

このイルカンパゴは個人的に、すごく思い入れのあるメーカーさんです。
それはなぜかと言うと、カジュアルなドライビングシューズを色々と物色していた時に困っていたのですが、たまたま取引できたメーカーがイルカンパゴだったのです。
たまたま取引できただけでなく、高い品質と価格をバランスよく兼ね備えている靴メーカーが、ナポリのそばにあったということなのです。
モカシンのシューズを創り続けるメーカーとして有名ですが、今ではドレスシューズも製造しています。ただ会社の柱はモカシンシューズです。
モカシンといえば、デッキシューズとドライビングシューズが有名です。
両者は全く異なるものですが、イタリア発祥であるドライビングシューズの方に色気を感じてしまいます。

イルカンパゴ社で話を聞くと「ウチの強みは何と言っても職人の質」だと答えてくれます。
ドレスシューズを製造している工場がモカシンのドライビングシューズを作るケースは有りますが、イルカンパゴの場合はなんと30年以上も前からモカシンのシューズを製造しているのです。そのため30年以上も技術を蓄積した職人さんが数多く在籍しております。
職人の数はなんと100名!
その職人たちが交代で勤務をして上質なシューズを製造しています。
イルパンカゴではとにかく職人の手作業にこだわっています。
- ソールづくり
- レザーとソールの圧着
- ミシンでの縫製
- 靴の整形作業
などなど職人が手作業で行っているため、1足1足味があり、あたたかみのあるシューズが出来上がるのです。
手作業での製造のため、1足1足細かな部分で違いは出てしまいますが、あえて完璧で無いものを魅力的にするシューズのコレクションであります。
そんなイタリアの職人が縫い上げた工芸品を、ぜひ、チェックして欲しいものです。

ナポリと聞いてまず真っ先に思い当たるものは、カミーチャのス・ミズーラです。日本語に訳すると、シャツのオーダーの事を言います。
実は、このナポリ訪問の中で短時間でも行けたら良いなと考えていたのです。しかし、残念ながら人気のお店は、ことごとく土曜日が休業日でした・・・。この辺りは事前のリサーチが必要ですね。

そのため、気を取り直してネクタイで有名なマリネッラへと向かいました。
マリネッラを簡単にご紹介しますと、1914年にイタリアのナポリで創業したネクタイメーカーです。マリネッラの紋章の一部がイギリスになっているのですが、実はそれは理由があります。
ネクタイメーカーとしてスタートしたのですが、創業当初はイギリスファッションがブームを迎え、マリネッラは真っ先にメジャーなイギリス式シャツとして、大成功を収めたからです。ネクタイメーカーとしてスタートしましたが、実は最初の成功を収めたのはシャツブランドとしてでした。
そのシャツの製造から得た技術も活かして、セッテピエゲ(7つ折り)のネクタイを誕生させ、大人気となり現代を迎えています。今では非常に有名なセッテピエゲですが、最初にシャツメーカーとして成功していなければ世に出ていなかった可能性もありますね。

そんな名店にどうしても行きたくなり、出かけてみたら、実に狭い店内でした。アイテムを見ていると偶然3代目のマウリツィオ・マリネッラさんがそこにたまたま、いらっしゃったのです!これは本当にラッキーなことですね。
そして、写真を一緒に撮ろうと声をかけていただき、本当に感激しました!めちゃくちゃ嬉しかったことは、あえて言うまでもありません。
(最初、社長と理解できませんでした。お店で商品を売っているなんて普通思わないし、名前を聞いてしまったことは、今でもとても恥ずかしい思い出です・・・)
マリネッラのネクタイは歴代のイタリア首相や隣国であるフランスのサルコジ大統領やアメリカのオバマ大統領など、名だたる方々も使用されるほど評価の高い商品となっております。日本での百貨店などで取扱いのある店舗もありますので、一度手に取って見てみてください。

そんなハッピーな気持ちで次はプレビシート広場やトレド通りのある周辺に、セレクトショップ街に向かいました。そこには、普通の街のショッピングエリアとは違って本当に、メンズのショップがものすごく多いのです。
一般的なイメージとしてレディースのショップがあって、オマケ的な感じでメンズのショップなのですが、逆のイメージでした。日本では阪急メンズ館や伊勢丹メンズ、マルイメンなど男性専門の百貨店がいくつかありますが、街中がこのようなメンズ専門館のようなイメージです。

もちろん、みなさんカッコ良くエレガントな着こなしをしている人が多くいたイメージでした!どんな職業の方かはわかりませんが、おそらく職業に関わらずみなさんオシャレに気を遣われているんですね。日本では平日はスーツを着込みビシッと決めていますが、休日になると残念なファッションの方が多くいますが、ここナポリではそのようなことはなく、常にオシャレな方々が街を行きかっておりました。日本にもこんな街があったらなぁと思わせる楽しい一日となりました。
最後まで、長い文章を読んでいただき、本当にありがとうございました!
次回のイタリア紀行をぜひお楽しみに♪