手縫いのネクタイは至高の逸品!細部にまで宿った職人技をご紹介!

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どんなものでも機械で簡単に作れる時代になりましたよね。その代表的な例として、3Dプリンターがあります。3Dプリンターは、図面さえあれば殆どの物を誰でも作ることができます。便利な半面、非常に危険なことでもありますが、一方で人の手で作り上げたものに敵わないものがあるのも事実です。

ファッションアイテムの場合も、ハンドメイドというだけで、どこかクオリティが高い印象があります。特に、手縫いのネクタイは機械で縫ったものと全く違った印象を受けます。ネクタイは、見た目以上に入り組んでいる構造になっているので、細かなディテールに差が出やすいのです。また、手縫いでしか見られない、特徴的な手法というものも存在しています。

そこで今回は、手縫いのネクタイは機械縫いとどれだけ違いがあるのかという点について紹介します。この記事を読めば、ネクタイの魅力をより一層感じることができるはずです!

手縫いのネクタイはここが違う!そのテクニックに迫る

これで手縫いがひと目で分かる!たるみ糸

手縫いのネクタイの場合、特徴的なものが至る所で見ることができます。最も特徴的なものとして、たるみ糸があります。たるみ糸は、ネクタイの大剣・小剣の裏側についているループ状の糸の事を言います。この画像のように、輪っかになっている糸が見えますよね。これがたるみ糸なのです。普段は気にしないと、たるみ糸の存在自体に気づかないのではないでしょうか?

たるみ糸は、縫い糸の先端に余裕をもたせる効果を発揮します。また、ネクタイを結ぶ際にスルスルと自由自在に動き、縫い糸と生地の破損を防ぐ役割も期待できます。単純な輪っかに見えて、実際には非常に重要な役割を果たしているのです!一見すると、非常に邪魔そうに見えてしまうのですが、実はこのたるみ糸をカットしてしまうと、ネクタイが全て解けてしまいます!

使い方としては、この輪っかの部分を引っ張ったり緩めたりすることで、ネクタイ全体の形を調整できます。スリップステッチとも呼ばれて、海外でもメジャーな手法として用いられています。


かんぬき留めの位置が微妙に違う!

かんぬき留めの位置が微妙に違う!

出典:Octet Nagoya

機械で製造する場合の特徴として、設備のコンディションが一定であれば、全く同じものを作り出すことができる点があります。人の手ではできない、同一動作をいとも簡単に行えるのです。ネクタイの場合も、全く同じものを作り出すわけですが、手縫いの場合は微妙に縫い方や縫う位置が異なり、それがまた味となるのです。

特に、かんぬき留めの位置に個性が出やすいものです。この画像を見ていただけるとわかりますが、かんぬき留めが3本ともに微妙に異なりますよね。機械縫いではまず考えることができません!ただ、雑な感じは全く感じず、むしろ味に感じますね。実は、かんぬき留めは芯地を固定するために施されていましたが、最近ではもデザインのアクセントとして利用されています。

それもあって、この一定しない縫い位置が、味に感じることができるのです。もちろん、芯地を固定するという原則的な機能はしっかり残しています。

ふくらみがあって見栄えが良い!

ふくらみがあって見栄えが良い!

出典:FORTUNA Tokyo

ここからは、ネクタイの全体的な印象を紹介します。手縫いのネクタイの場合、一般的に適度な膨らみがあり、上質感が漂うものが多いのが特徴です。これは、機械仕立てよりもストレスがなく、優しく縫うことができるためです。ふっくらとした結び目を作り出すことができ、ティンプルにも立体感が出すことができます。

ネクタイの場合、ベタッとしたものですと全くかっこよくありません。このネクタイは、日本が世界に誇る西陣織を採用したネクタイです。西陣織とは、京都の先染め織物をまとめた総称のことです。製造するのに手間はかかるのですが、非常に繊細な模様を織ることができるとあって、世界的にも評価が高い織物です。

その西陣織に、より日本のテイストを感じさせる侍の模様を入れて、これぞ日本の伝統工芸!という感じを上手く出しています。実際に、モデルさんにも外国人を起用していますが、とても良く似合っています。西陣織の質感の良さを活かす手縫いというのもさすがです。

主婦が家の台所で仕立てる?フランチェスコ・マリーノのネクタイ

主婦が家の台所で仕立てる?フランチェスコ・マリーノのネクタイ

出典:Francesco Marino

手縫いをアピールしているネクタイブランドが数多くありますが、その中でも異彩を放つのがフランチェスコ・マリーノです。フランチェスコ・マリーノは、1928年に誕生したブランドで、もうすぐ設立100年を迎えるのです!地元イタリアでは、カサンドラという名前で愛されていて、今でもハンドメイドにこだわったネクタイづくりをしています。

そのフランチェスコ・マリーノでは、なんと主婦が自宅にネクタイの素材を持ち帰り、台所で縫い上げていると言われています!まず日本では考えられないことですよね。よって、全く同じものは生まれず、それでいてどれも非常におしゃれで魅力的なものに仕立て上げます。特にチェック柄においては、微妙に太さが違ったりするのです。

こちらが裁縫している時の一コマですが、定規を使いつつもある程度職人さんの裁量で縫い位置が決まっていきます。手の動きが高速で、残像ができるほどのスピードで縫いますが、正確さも持ち合わせているのです。


セッテピエゲの存在感が秀逸!ウルトゥラーレ

セッテピエゲの存在感が秀逸!ウルトゥラーレ

出典:でらでら

ウルトゥラーレは、2004年に誕生したハンドメイドネクタイの有名ブランドです。特に、地元ナポリでは絶大の人気を誇っており、今では世界的なブランドに上り詰めています。そんなウルトゥラーレですが、特にセッテピエゲで仕立てる点が特徴的です。セッテピエゲとは、英語ではセブンフォールドと呼ばれていて、7つ折りという意味になります。
(ウルトゥラーレの詳しい解説はこちら)

通常、ネクタイはスカーフが原型となっていて、1枚の生地を折りたたんで作り上げる方法と、芯地を用いて裁縫しているものがあります。クラシックなネクタイは、1枚の生地を折りたたんで作り上げる方法を用いるべきという考えがあるのですが、セッテピエゲが正しくそのスタイルを踏襲しています。一枚で仕立てているので、その分だけ価格的には2倍近くしますし、技術力の高い職人が仕立てないとキレイなフォルムを出せません。

その点で、ウルトゥラーレは縮緬織りのような凹凸感をうまく演出しつつ、シルクの滑らかで緻密な光沢感が魅力的な逸品です。それでいて、分厚さがなくスッキリ仕上がっているので、様々なコーディネートにも合わせることができます。

最後に

いかがでしたでしょうか?手縫いのネクタイは、実に奥が深いということがご理解いただけたかと思います。たかがネクタイ!と思っている人もいらっしゃいますが、ネクタイはとても目につくものですし、特にビジネスシーンでは大切なファッションアイテムになります。ぜひ、手縫いの高級感溢れるネクタイをチョイスして、おしゃれを楽しんでほしいものです。

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